少し前に書いたメモ。
個人的な復習としてまとめたもので、このあたりの話には詳しくないため、間違いがあったら申し訳ない。
昔習ったが、当時でも理解できていなかったので、ここで復習してみようと思う。
離散時間システムとは?
信号処理を行う装置や回路のことを信号処理システムという。
信号処理システムは、処理する信号の時間成分が連続的か離散的かによって、連続時間システム、離散時間システムとよばれる。
フーリエ変換
一応説明する。
入力信号を様々な周波数の正弦波と直流成分に分けることをフーリエ変換という。
連続時間信号の周波数解析に用いられる(ちなみに離散時間信号の周波数解析には離散フーリエ変換が用いられる)。
フーリエ級数というものがもともとあって、それを拡張したのがフーリエ変換のようだ。
ちなみに逆フーリエ変換は以下の式で定義される。
ラプラス変換
(1)式を見ると、フーリエ変換の際、負の無限大から正の無限大まで積分している。つまり過去から未来まで永遠に続く信号を想定している。
しかし、普通そんな信号はない。多くの信号はある時刻に生じ、それより前はずっと値が0のはずだ(例えばある時刻に回路のスイッチをONにしたとすると、それ以前に回路が動作しているはずはないだろう[1])。
というわけで、そういう普通の信号(時刻t=0までは値が0である信号...「因果的な信号」という)もフーリエ変換できるように、積分範囲をt>0に狭めてやったのがラプラス変換のようだ[2][3]。
ラプラス変換、逆変換は次の式で与えられる。
連続時間システムの安定性
ラプラス変換は因果的な信号を用いると書いた。
つまり連続時間システム(連続時間信号を入力として受けとり、信号処理を行う装置)の解析に使われるということである。
どういうことか?
信号処理を行う装置に信号を入れたら、出力信号がどんどん大きくなって、しまいには発散してしまった、という事態はまずい。これはシステムが入力信号に過剰反応しているために起こる。
システムが暴走しない、つまりシステムの応答が安定であるかどうかを調べるために、ラプラス変換が使われる。うまく説明できないので省略するが、[4]が参考になると思う。
Z変換
Z変換はラプラス変換を離散化して、離散時間システムの解析に利用できるようにしたものである。離散信号をラプラス変換して導出されるらしい。
Z変換、逆変換の式は次の通り。
参考文献
明示のない限り、以下の文献を参考にしている。
- ディジタル信号処理(第2版)
参考リンク
[1] https://www.phys.kindai.ac.jp/laboratory/kondo/lectures/el_tb/node90.html
[2] https://eman-physics.net/math/differential13.html
[3] http://www.ic.is.tohoku.ac.jp/~swk/lecture/yaruodsp/laplace.html#SECTION001530000000000000000
[4] http://www.ic.is.tohoku.ac.jp/~swk/lecture/yaruodsp/laplace.html#SECTION001550000000000000000