PINE A64+(以下,PINE64)を買った.
HDMIケーブルを使いモニタに接続すれば簡単にセットアップができる. しかしこの記事では,モニタに接続することなくセットアップを済ませ,別のデバイスからSSH接続してみようと思う.
用意するもの
- PCなどSSH接続できるデバイス
- PINE64本体
- microSDカード:PINE64のOS(Armbian等)を焼いて使う.32GBあれば十分だと思う
- LANケーブル:PINE64をLANに接続するために必要
- micro USB typeBケーブル:電源供給用
この他,OSイメージとしてArmbian 23.5 Jammyを使用する.
※前述の通り,HDMIケーブルとモニタ,USBキーボードを接続すれば一発でセットアップが完了するが,今回は使わない.
1. SDカードにOSを焼く
用意したOSイメージをmicroSDカードに焼く.Windowsの場合,balenaEtcherといったツールを使えば簡単に焼くことができる.
注意
使い古したSDカードを用いた場合,故障しかけているためうまく焼けないことがある.どうにか焼けても,そもそも起動しなかったり,起動中にファイルシステムが読み取り専用になったりと,多くのエラーが発生してしまう.そのため,新しめのSDカードを使うのがよい.
2. PINE64の準備
用意したmicroSDカードとLANケーブルをPINE64に挿してから,電源供給用のmicroUSBケーブルを挿し込む.挿した瞬間に電源が入り,赤いランプが点灯する.こうなればOSが起動し,SSHポートが開いた状態になっているはず.
注意
ケーブルの接触不良が原因で電源が入らないことがある.うまく電源が入るように挿し方を工夫するしかない.
3. SSH接続してみる
まずPINE64のIPアドレスを調べる必要がある.検索するとArpコマンドやスマホアプリを利用する方法が出てくるが,より手軽に調べたいと思い,ここではnmapコマンドを使うことにした.
nmapを使って,LAN内のIPアドレス192.168.0.0~192.168.0.255のうち,SSHのポート(ポート22)が開いているものだけを表示する.PINE64は初期状態でSSHが開いており,また大抵のデバイスでは22番ポートは塞がれているため,これを実行して表示されたIPアドレスがPINE64を指すと考えて良いと思う.
※表示されない場合は他のアドレス範囲,例えば172.16.0.0/24を指定してみるとよさそう?
$ sudo nmap -p 22 --open 192.168.0.0/24 Starting Nmap 7.80 ( https://nmap.org ) at 2023-06-30 23:56 JST Nmap scan report for 192.168.0.2 Host is up (0.0018s latency). PORT STATE SERVICE 22/tcp open ssh Nmap done: 256 IP addresses (3 hosts up) scanned in 31.01 seconds
これでPINE64のIPがわかった(この例では192.168.0.2)ので,SSH接続する.Armbianの場合,rootユーザの初期パスワードは1234である.
$ ssh root@192.168.0.2 root@192.168.0.2's password: ____ _ __ _ _ | _ \(_)_ __ ___ / /_ | || | | |_) | | '_ \ / _ \ '_ \| || |_ | __/| | | | | __/ (_) |__ _| |_| |_|_| |_|\___|\___/ |_| Welcome to Armbian 23.05.1 Jammy with Linux 6.1.30-sunxi64 System load: 4% Up time: 43 min Memory usage: 11% of 984M IP: 192.168.0.2 CPU temp: 41°C Usage of /: 4% of 57G RX today: 157.5 MiB Last login: Sun May 28 16:24:04 2023 root@pine64:~#
以上でモニタを使わずにSSH接続ができた.